Story

なぜモノは片づかないのか

WORKERS'BOX 開発秘話 【第6回】

モノって、なぜ散らかるんでしょうね。モノって、なぜ片づかないんでしょうね。

ときめくか、ときめかないかで「捨てる」「残す」を区分けできる私物と違って、お仕事の書類や小物は捨てたくても捨てられず、上手く付き合っていくしかありません。整理整頓が苦手なみなさん、どうされてますか。職場で煙たがられていませんか。

誰でもデスクが片づき、仕事に集中できるワークツール「WORKERS'BOX」を発売するにあたって、ハイモジモジの松岡と松田が「なぜそれをつくったのか」を語り明かしました。

ほんと、この商品をつくるまではわたしたちも「お片づけ問題」が切実だったのです。

内側が黒くなりました

松岡です。

松田です。

髪、切った？

タモさんじゃないんだから。前回から間が空いたから、美容院に行ってきちゃった。もう、待ちくたびれちゃって。

こっちのセリフです。

ふふ。

しかしこの連載、ちょっと早く公開しすぎたかも。こんなにもみなさんにお待たせしてしまうことになるとは。仕様がきちんと固まって、発売のメドが立ってからアップすればよかった。

いや、メドは立ってたんだよ。でも納得いくまでこだわりたくて、予定外の改良を重ねちゃったから。

去年のクリスマスには初期の試作ができてたから、一年近くも前か。ずいぶん時間がかかったなあ。

ほんとにね。でも、やっと完成したよ。

最終的にどうなったの？

一番の変更点は、中が黒くなったことです。

おお、これは格好いい！

でしょ。

前回まではいかにもダンボールのクラフト感があったから、正直「どうかなあ」と思ってた（笑）。断然こっちの方がいいね。

黒だと書類も映えるしね。

あと、使う人や場所を選ばなくなったと思う。クラフト感がなじむ職場って限られるけど、モノトーンだからどんな人でも会社でも使いやすい。

その分コストは上がるから最後まで悩んだんだけど、やっぱりお仕事でいつも使うものだから、格好いい方を優先したいなと思って。

正解。これ、うちの事務所でも使おう！

そ、そのつもりで作ってたんだけど。

ポケットを微調整しました

下のポケットはひとつになったの？

そう。名刺や領収書を入れるポケットはひとつで十分かなって考え直した。それよりも上のバインダーで留めた書類を下でも支える機能がほしかった。

たしかに安心感があるよね。紙を振り落とすような力が加わったとしても、このベロがサポートしてくれる。

上も下も同じ構造にして上下で紙をはさみこもうとか、いろいろ考えすぎて挫折しかけたけど、答えが見つかったら拍子抜けした。「これでいいんじゃん！」って。

モノづくりをしてると考えすぎて迷路に入りこむことがあるけど、答えは案外シンプルだったりするね。

そもそも片づけが苦手なわたしが「シンプルに使いたい」と思ってデザインしてるものだから、構造も使い方もシンプルじゃなきゃね。

バンカーズボックスにも対応

全体のサイズも少し小さくしたよ。縦の長さを5mm削って、若干コンパクトにした。

刻んだなあ。

ミリ単位でね。棚に並べたときの高さが出すぎるかなと思って、ちょっとだけ低くした。でもこのサイズでも十分クリアファイルごと収納できるし、A4サイズより少し余裕があるから、気を使わずに書類をどんどん放り込めるよ。

あと、他社の商品だけどバンカーズボックスにもいい感じに収まる。もともと意図してなかったんだけど。

それはいいね。うちもバンカーズボックスはよく使ってるしね。書棚に並べるまでもない、でもアーカイブしておきたい過去の書類をまとめて倉庫にしまっておける。

ちなみに「703シリーズ（A4サイズ）」ひとつに16冊入るよ。

お、結構入るね！

実際に使ってみた感想

さっそく「WORKERS’ BOX」を使い始めてみて、どんな感じ？

もうね、めっちゃ便利。「あの書類がここにある」って把握できるのが気持ちいい。プロジェクトごとに書類をぽんぽん放り込むだけだから、深く考えなくても自動的に片づいていく感じ。

片づけが上手な人はモノにアドレスをつけるって言うよね。モノを置く住所を。

そうそう。結局わたしのデスクが片づかないのは、何をどこにしまうかをはっきり決めてなかったこともあると思うんだよ。いろんなプロジェクトや書類が入り乱れて、モノの住所が複雑だったというか。

それが「WORKERS’ BOX」のおかげで、プロジェクトごとのアドレスができたと。

しかもそのアドレスにあるお家（WORKERS' BOX）がシンプルな玄関で、出入りしやすくなったのが大きいと思う。

なるほどね。

あと、Macの中のフォルダと連動する番号を振って、背表紙に書き込んでるのね。

デジタルとも融合させたのか。

そう。たとえば「1_Nekotsubo」「2_OCHABI」みたいに連番で。途中でプロジェクトが細分化したら「1-1」「1-2」みたいにしてもいいだろうし。

分かりやすいね。

だからますます書類やデータを探す手間が減ったし、書類を片づけるのがどんどん楽しくなっちゃった。デスクもみるみる片づくようになったよ。

かつて片づけられない人だったとは思えない変貌ぶりやね。

いざこれを商品にして売ろうとしている本人が言うと嘘くさく聞こえちゃうかもだけど、わたしはもう「WORKERS’ BOX」を手放せなくなった。

というわけで、仕事場をふたつに分けて「別居状態」だった我々ですが、ふたたびひとつの部屋に集結することにしました。

デスクの上も、こんなにスッキリしました。気持ちに余裕が生まれて、お仕事も以前よりはかどるようになりました。

この商品って、単純にジャンル分けしたら「ファイル」の部類になるんだろうけど、ある意味「インテリア」でもあるよね。

というと？

だって背表紙を棚にずらーっと並べたら、きれいな壁ができ上がるようなもので。自宅を事務所にしている人とか、自分がはたらく空間をちょっとでもオシャレにしたい人は、見た目や質感にもこだわりたいはずだから、インテリア的な文房具と言えるかと。

そうだね。

お仕事を重ねながら「WORKERS' BOX」がちょっとずつ増えていって、そのうち100冊や200冊になったときは達成感もあるし、見た目も壮観だと思う。今あるファイルをごそっと全部入れ替えてもらうのは難しいかもしれないけど、まずは自分のデスクから使い始めてもらいたいね。

そうそう、まずは「デスクが片づく」ってところがポイントだからね。

「働き方改革」って言葉を最近よく耳にするけど、要するに「気分よく働きましょう」「そのためにできることをしよう」って話で。自分のデスクを片づけて、生産性を高めることも立派な「働き方改革」だと思う。

発売日は9月19日（火）

※2017年

というわけで、発売日はいつにする？

9月19日に決めました。善は急げで、919（クイック）で。

え、ダジャレ？

いや、たまたま（笑）。ちなみに大安の日です。ハイモジモジの商品はいつも大安にリリースしてます。

効果あるの？

ま、ゲン担ぎってことで。

はー、やっと発売できるね。わたし頑張ってデザインしたなあ。あとは発売日を待つだけだね。じゃ、あとはよろしく！

待て待て、ここからがスタートやないか。

冗談だよ（笑）

まったく。

みなさん、本当にお待たせしました。今回、いい商品ができたと自負していますので、ぜひ試してみてくださいね。わたしのようにデスクが片づかないとお悩みの方、いっしょに身の回りを美しくしていきましょう！わたしたちの新商品「WORKERS'BOX」を、どうぞよろしくお願いいたします。

2024.5.27 update
2017.8.31 published