Story
開発秘話
名刺って、なぜ片づかないんでしょうね。
散らかる書類を放り込むだけで整理できる「WORKERS'BOX」のおかげで、デスクはすっかりきれいになりましたが、積み残されたのは「名刺のお片づけ」という問題。
名刺はいたずらに増えるし、仕分ける時間はないし、捨てるわけにもいかないし。みなさん、一体どうしてますか?
そこで今回、ハイモジモジのふたりが名刺整理について抱えていた悩みと、解消するためにデザインした商品について語り明かしていきます。
これが名刺整理の決定版となりますように。
ハイモジモジ代表。ライター。「WORKERS'BOX」の販売・広報担当。どちらかと言えば几帳面。白と黒のモノトーンが好き。
グラフィックデザイナー。「WORKERS'BOX」の開発担当。モノを片づけるのは苦手だが、要らないものはすぐ捨てる。
【第1回】名刺は意外と片づかない
【第2回】名刺は一時的に片づける
【第3回】名刺もカードも小物でも
話を名刺に戻すけど、かく言う僕も名刺の整理はずっと下手。
そうなんだ。
展示会に出展したり、ちょっと人が集まる場に行ったりすると、名刺ってどんどん溜まる一方で。でもそれらを全部あいうえお順に仕分けるのは面倒くさいし。
あいうえおで整理しても、その人の名前をまず憶えてないから探せないよね。
しかも会社の人ってどんどん異動するし、転職も活発な時代だし、そのたびに名刺を探して差し替えたりして整理するほどヒマじゃないし。
めっちゃ忙しい人みたいじゃん(笑)
僕はもともとフリーランスでやってきた人間だし、今も誰かに雇われてるわけじゃないから、自分の給料を自分で稼ぎ出さなきゃいけないわけで。もっと他にやらなきゃいけないことがあるんだよ。
わたしは会社に勤めてたときは一応、名刺ファイル使ってたよ。両面に4枚ずつ入るクリアポケットのやつ。
ほほう。
でもね、はっきり言って、整理したところで二度と見ないよね。営業職じゃないし、人と接することがメインの仕事じゃなかったから。今もお仕事に直接関わる人以外の名刺は、基本的に二度と見返さない。
Eightとかの管理アプリには興味ない? 名刺をたくさん並べてiPhoneで撮影したら、まとめてスキャンしてくれるよ。
わたしには必要ないなあ。そもそも名刺をデータで管理する必要性を感じてないもの。
ああ。
だって一度メールでやりとりしたら、アドレスが手元に残るじゃん。
まあ、連絡先さえ分かればいいわけだしね。
相手の会社の住所とかも、いざとなったら検索すればいいでしょ。
そう言えばこの前、とある取引先に久しぶりに商談しに行くことになって、記憶を頼りに向かったんやけど、着いたらビルがなくて。
えっ?
ちょっと前に移転してたみたいで、ビルごと解体されて更地になってた。
そんなことあるの(笑)
これは名刺のせいじゃないけど、名刺を頼りにしてたとしても「昔の住所」にたどり着いてただろうね。紙の名刺はアプリと違ってアップデートされないから。
それでもわたしには必要ないかな。あくまで「わたしは」ね。お仕事の種類によると思う。
データとして取り込むかどうかはさておき、紙の名刺を捨てられるのか、って問題はあるね。
うん。
僕の話をすると、社会人になってから一度も名刺を捨てたことがなくて、ずっと未分類の名刺の束を箱に溜めてた。でも10年以上前に交換したきり会ってない人の名刺もたくさんあったから、この前初めてごっそり捨てさせてもらった。
なんか悪い気がするんだよね。
うん。「ごめんなさい」って言いながら捨てた。
名刺が捨てにくいのは「個人情報が書いてあるから」ってのもあるけど、だからといってちぎったりシュレッダーにかけるのも残酷な気がするし。
ただの紙といえば紙だけど、その人の分身みたいな気がするのかな。わら人形みたいに。
そこまでは思わないけど、やっぱり気は引けるよね。
逆に言うと、自分たちの名刺も捨てられてたりするのかなあ。
そりゃそうだよ。ポイポイだよ。
想像したら泣けてきた。
捨てないで...(T_T)
捨てるまではどうやって管理してたの?
とにかく箱に放り込んでたなあ。なんとなく時系列で、もらった順番に輪ゴムで束ねてたけど、そのうちどっちの束が古いか新しいかも分からなくなっちゃって。
ああ。
一応、ちゃんと整理しようと思ったときがあって、同じ会社の人でまとめたり、出展した展示会単位で束ねたりしてた。輪ゴムってすぐ劣化するから、いつの間にか切れて束が崩れてたりするんだけどね。
それ! わたしが言いたいのはそれだよ!
えっ? 輪ゴムが劣化するってこと?
そうじゃなくて、会社ごととか展示会ごとにまとめるのが一番いいってこと。
そっちね。
名刺をもらってすぐにお仕事につながったり、プロジェクトとして始まったものは「WORKERS’BOX」に挟めばいいんだけど、そうじゃない名刺の方が圧倒的に多いわけで、一旦どこかに保管しておかなくちゃいけないんだよね。
うん。
でもわたしの引き出しの中みたいに、何も考えずに放り込んでると、二度と探し出せなくなる。
だと思いました。
でもごくまれに必要なときもあるから、せめてジャンル分けしておいたらいいなと思ったの。
そこで必要だったのが「WORKERS’BOX MINI」だと。
そう。表紙や背表紙に「会社名」とか「展示会の名前」「日付」、ほかにもたとえば取材関係だったら「PRESS」って書いておいて、そこに放り込んでおけばいいんだよね。
おお!
名刺ファイルで仕分けるのは面倒くさい。でも捨てられないし、まれに必要なときもあるから、引き出しや箱にしまっておきたい。でも無造作に入れておくと探し出せなくなる。だから「タイトルを書いて名刺を一時保管できる箱」。わたしはこれが欲しかったんだよ。
ようやく話がつながった!
別にわたしに限らず、働いている人って、いつもお片づけに時間が取れるわけじゃないでしょ。でも散らかしておくわけにもいかない。だから「いつか片づけるために一時的に片づける」ってことが必要だと思うんだよね。あくまで簡単に。
金言いただきました。
はじめから丁寧に、完璧に整理しようとするから挫折するのであって。「ジャンルごとに放り込むだけ」みたいにハードルをぐっと下げれば誰でも片づくと思うんだよね。現にわたしがそうだもん。
2024.5.27 update
2018.6.22 published
開発秘話